神社とお寺の違いとは?
神社とお寺、参拝する行為は同じですが、何が違うのかわからず参拝するかたも多いでしょう。
もちろん、参拝する心が大事ですので、『気にしなくても』とも思います。
ただ、せっかく参拝するなら、神社、お寺の違いを知ったうえで参拝すれば、もっと有意義な時間になることは間違いないです。
そもそも神社とは?
神社の信仰は日本古来の宗教である『神道』。人・自然・物・土地などあらゆる存在・事象を『神』として崇める『八百万(やおよろず)の神』というのが神道の考え方です。
神道は、日本古来の宗教。自然や人、物や土地といったあらゆる存在を神として崇拝する「八百万(やおよろず)の神」というのが神道の概念です。
神社はその神道の宗教施設であるとともに、神様の住まいとなります。
自然界で起こる日照りや災害などの様々な事象は、神の怒りと考えられていた為、神道ではこの事象を鎮め、守る事が主となります。
鎮め守られたことを感謝し、畏敬の念を神様に表すところ、また今後の平穏を願掛けするところとして神社は建てられてます。
神社ではお願い事をすることが多いですが、神様に日頃の感謝をお伝えすることがいいとも言われています。神様に感謝・御礼することで、結局の御利益が自分に返ってくるという考え方です。
そもそもお寺とは?
お寺の信仰は大陸から中国を経由して伝わった『仏教』。古代のインドのブッダ(釈迦)を開祖とする宗教です。
お寺ではお釈迦様の教えを信仰し、実践する僧侶がその修行をするところで、仏様と一体になる事を目的として建てられてます。
またお寺では御本尊によって参拝の内容が違います。
御本尊がお釈迦様、阿弥陀如来、薬師如来などの仏様の場合は直接のお願いごとはしません。仏様の場合は僧侶にお願いをし、仏さまに伝えてもらいます。
直接のお願いを聞いていただけるのは、観音菩薩や地蔵菩薩などの菩薩様です。
このような違いがある事から、お寺へ参拝の時は、御本尊を確認してからが良いでしょう。
お寺では、参拝するときの心得として、自身の見つめなおし、日ごろの平穏を感謝、そのうえで清らかな心を持っていられるように念ずるのが良いとされています。
神社の参拝方法
境内入口
神社の入口には鳥居があります。この鳥居は神様のエリアと人間界を分ける境界になります。
鳥居の下に立ち、一礼します。
一礼後、境内に入りますが、参道の中央は神様の通り道なので、左右どちらかの端を進みます。
手水舎(てみずや)で清める
本殿参拝前に、手水舎の水で手を洗い、口をゆすぎ、身体・精神を清めます。手水舎での作法はお寺でも同じになります。
拝礼
※「二拍手」では最初の拍手で、自分の存在を神様に告げ、2回目の拍手で神様と自分の思いが一体になる事を意味しているそうです。
参拝の終わり
参拝後、鳥居の外に出たところで、本殿の方向に振り返り、一礼します。
※神社の参拝作法は二拝二拍手一拝(二礼二拍手一礼)が基本ですが、神社によって特殊な参拝作法があります。出雲大社では二拝四拍手一拝(二礼四拍手一礼)の参拝作法となっています。
お寺での参拝方法
境内入口
お寺の入口には山門があります。俗世との境を示す門となります。
山門の前で、合掌とともに一礼します。
合掌とは、胸の前で手を合わせることにより、仏様と一体になる事を表す作法です。この合掌はお寺で礼拝するときの基本です。宗派により、作法の形式が異なります。合掌する際は音を立てずに手を合わせます。(お寺では、神社の様に手はたたきません。)
お寺の山門をくぐる時は、敷居を踏まないようにまたいで進みます。
手水を行う
参拝前に、手水舎の水で手を洗い、口をゆすぎ、身体・精神を清めます。手水舎での作法は神社でも同じになります。
焼香台・献灯台
焼香台がある場合は、参拝前に香炉に立てるか、寝かします(宗派により異なる)。
焼香台は、不浄を燃やし、清め、仏様に正しい道に導いてもらうための行為です。
燭台はお賽銭を入れて蝋燭に灯をともします。
線香や蝋燭に火を灯す時は、他人から火をもらうのはNGです。他人から火を貰うと「罪や悪いもの」を貰うという行為になります。
礼拝
※神社とは異なり、拍手はしません。
参拝の終わり
参拝後、山門の外に出たところで、本堂の方向に振り返り、一礼します。
※宗派により参拝方法が異なる場合があります。